『筑波地鶏』は、経済性と食味の両方の成立を目指して、
茨城県畜産センターが中心となって内外食品と一緒に開発した鶏肉です。
 
平成11年7月21日より施行された農水省が定めた「地鶏肉の特定JAS」認定というのがあります。街中に取材にいったところ、「地鶏」の表記が飲食店にあふれていました。ほら最近の居酒屋さんのメニューに「地鶏の串焼き」なんて定番でしょ?
でも、ちょっと待って!
地鶏の認定を受けている鶏肉って、実はとっても少ないんです。とっても厳しい規格を通らなければ「地鶏」と証することはできないんですもの…。『筑波地鶏』が特定JAS認定をうけた2003年10月20日時点でも、全国的にも9〜10種の鶏肉しか認定を受けていないのだそうです。 そんなことを知れば知るほど、街中にそんなにたくさんの「地鶏」が出ているはずはないのにな…という素直な疑問が生じてきました。疑問を解決するためにはまずはきちんと地鶏の定義を知らなければ!

地鶏肉の日本農林規格(通称:特定JAS)   平成11年7月21日より施行
【地鶏肉の生産方法についての基準】
素びな在来種由来血液百分率が50%以上のものであって、出生の証明(在来種からの系譜、在来種由来血液百分率および孵化日の証明をいう)ができるものを使用していること。
飼育期間孵化日から80日間以上飼育していること。
飼育方法28日齢以降、平飼いで飼育していること。
飼育密度28日以降、1当たり10羽以下で飼育していること。


【地鶏肉の品質表示についての基準】
次に掲げる事項を表示してあること
(1)品名 (2)組合せ (3)飼育期間 (4)飼育方法 (5)内容量 (6)消費期限
(6)保存方法(7)生産者の氏名または名称及び住所

【定義されている在来種】
会津地鶏・伊勢地鶏・岩手地鶏・インギー鶏・鳥骨鶏・鶉矮鶏・ウタイチャーン・エーコク・横斑プリマスロック・沖縄髭地鶏・尾長鶏・河内奴鶏・雁鶏・岐阜地鶏・熊本種・久連子鶏・黒柏鶏・コーチン・声鳥鶏・薩摩鶏・佐渡髭地鶏・地頭鶏・芝鶏・軍鶏・小国鶏・矮鶏・東天紅鶏・蜀鶏・土佐九斤・土佐地鶏・対馬地鶏・名古屋種・比内鶏・三河種・蓑蓑曳矮鶏・蓑曳鶏・宮地鶏・ロードアイランドレッド

豆知識〜名古屋コーチン
みなさんがしばしば耳にする名古屋コーチン。
「名古屋に行ったらぜひ食べなきゃ!」って…。
もちろん名古屋名産の地鶏のこと。
でも、実はこの『名古屋』『コーチン』というのは、上の鶏の在来種表のうち『名古屋種』と『コーチン』の掛け合わせから生まれた鶏の名称なんです。
「名古屋コーチンの名称ってさ、農水省が決めてる特定JASからとった鶏の種類の『名古屋種』からきてるんだってさ。名古屋名産のただの高級鶏の名称なだけじゃないんだって」って自慢しちゃいましょう。


『筑波地鶏』は関東圏で初めて「地鶏特定JAS認定」をうけた鶏肉。
農水省が定めた「特定JAS」に認められた鶏なのです。『地鶏』が世の中に、そんなに少ないなんて意外じゃないですか?

筑波地鶏
鶏種
♂ホワイトコーニシュ
♀比内鶏×ロードアイランドレッド
飼料(抗菌性物質)一切入っていない飼料(無薬どりと称している鶏の多くは、雛の20日間は抗菌性物質入り飼料で育てられているものが多い中、全期間全数量全羽数、抗菌性物質の入っていない飼料を使用しています。)
飼料(休薬)全飼育期間無薬、ポストハーベストフリー(収穫後燻蒸なし)で遺伝子組換えなしの主原料
飼料(動物性たんぱく質)純植物性飼料(動物性たんぱく質の未使用)
飼育期間
80日齢以上
飼育環境 開放鶏舎による放し飼い
羽数
10羽(平飼い)

■緑塗りつぶし〜内外食品の4つの鶏たち全ての特徴
茶色太線枠〜特定JAS認定による規格
■オレンジ塗りつぶし〜より多くの方に食べていただける価格の実現のための工夫

この『筑波地鶏』。この『筑波地鶏』も、もちろん内外食品が培ってきた飼料技術が駆使されています。そのため、鶏臭さがないのが特徴です。
また、飼育期間は80日。特定JASで定められた80日以上の飼育期間(通常のブロイラーは55日程度)の中で、最低日数の80日間、愛情たっぷり大切に育てているのです。80日間というのは、“適度な歯ごたえ”と“より多くの人に食べていただける価格の実現”を考えた日数。地鶏の中には100日以上育てているものもありますが(名古屋コーチンもその一つ)、あまり長い期間飼育すると地鶏独特の硬さが出てきてしまうため、歯ごたえが良いというレベルに抑えるため80日間という日数を選択しています。またそれは、自信をもってお勧めできる“おいしい鶏肉”だからこそ、“より多くの人に食べていただける価格の実現”を目指すために必要なこと。飼育日数が長くなればなるほど、当然コストもかかります。そのため価格があがるのは当然のこと。そのための80日間なのです。
内外食品は、“おいしさ”と“より多くの人に食べていただける価格の実現”の両方を追及し、この『筑波地鶏』を生み出したのです。

この『地鶏』をなるべく気軽に召し上がっていただくことで、おいしい鶏肉を身近に感じていただければと思っています。そして、世の中に地鶏と称されている鶏肉たちと食べ比べていただければ、納得していただけると思っています。

>>内外食品の4つの鶏肉たちとは?>>つくば茜鶏とは? >>オーガニックチキンとは? >>農場レポート
Copyright(c)2004 NAIGAI SHOKUHIN CO.,LTD All rights reserved.